増収企業は5社に プラ機械6社の4~12月期

2022年03月14日

ゴムタイムス社

 プラスチック機械大手6社の22年3月期第3四半期連結決算が出揃った。(日精エー・エス・ビー機械は22年9月期第1四半期決算)。車産業をはじめ受注回復を背景に、5社が増収となった。
 ◆日精樹脂工業
 売上高が345億7600万円で前年同期比17・7%増、営業利益は20億4000万円で同119・6%増、経常利益は21億4700万円で同115・0%増、四半期純利益は22億6900万円で同261・6%増。日本は自動車関連の需要が堅調で、売上高は116億9000万円で同16・4%増、セグメント利益は12億8千3百万円(前年同期はセグメント損失4800万円)。欧米地域も車関連需要が堅調で、売上高は125億5100万円で同8・8%増、セグメント利益は3億9200万円で同102・0%増。アジア地域はIT、医療を中心に中国などでの需要堅調を受け、売上高は103億3400万円で同32・8%増、セグメント利益は5億7300万円で同57・7%増となった。
 ◆日精エー・エス・ビー機械
 売上高は68億4700万円で同13・2%減、営業利益は11億5300万円で同39・9%減、経常利益は15億4500万円で同10・0%減、純利益は11億2500万円で同12・5%減となった。
 米州の売上高は20億5500万円で同76・6%減、セグメント利益は1億9700万円で同37・1%減。生活必需品等の容器需要は北米を中心に依然として底堅いが、サプライチェーンの混乱等の影響で足元の受注環境には停滞感が見られる。欧州の売上高は11億1900万円で同66・6%減、セグメント利益は9500万円で同43・9%減。受注環境は改善の兆しが見られるが、前期の受注低迷が響き減収だった。
 南・西アジアの売上高は25億8500万円で同104・6%増。セグメント利益は2億3600万円で同70・8%減となった。インドを中心に中小型機は底堅く、地域全体は増収となったが、インドの継続的な設備投資の影響等により減益となった。東アジアの売上高は10億8700万円で同103・4%増、セグメント利益は14億1800万円で同90・0%減。
 ◆カワタ
 売上高が132億300万円で同3・7%増、営業利益が5億5700万円で同13・8%増、経常利益が6億2400万円で同27・7%増、四半期純利益が3億8100万円で同52・5%増となった。日本の売上高は79億1900万円で同10・1%減、営業利益は5億5100万円で同31・8%減。日用雑貨や容器・物流関連に加え新素材・食品シート関連を中心に受注は堅調に推移。一方、自動車関連の前年度末の受注残高が少なかったことから減収となった。損益面では、売上高減少に伴う売上総利益の減少などにより減益となった。
 ◆ユーシン精機
 売上高は154億7200万円で前年同期比21・7%増、営業利益は21億1300万円で同39・5%増。経常利益は22億3800万円で同42・8%増、純利益は16億3000万円で同44・5%増。売上高は特注機で大口案件の回復が遅く減少となった。一方、設備投資意欲の回復に伴い日本やアジアでの取出ロボットの販売が増加したことに加え、中国や北米で販売が好調に推移した。
 ◆住友重機械工業
  プラスチック加工機械事業が含まれるインダストリアルマシナリー部門の売上高は1637億円で同11%増、営業利益は132億円で同1%増。プラスチック加工機械事業は中国の電気電子関連や欧州での需要増により、受注、売上、営業利益ともに増加した。
◆日本製鋼所
 樹脂製造・加工機及び成形機が含まれる産業機械事業の売上高は1199億500万円で同6・0%増、営業利益は124億2700万円で同4・8%減。売上高は成形機が増加し増収。営業利益は売上製品構成の変化及び原材料などの価格高騰で減益となった。

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