ダイセルの22年3月期第3四半期連結決算は、売上高は3429億7900万円で前年同期比21・9%増、営業利益は392億8100万円で同109・8%増、経常利益は431億8100万円で同113・5%増、四半期純利益は235億200万円で同109・2%増となった。
セグメント別では、エンジニアリングプラスチック事業の売上高は1567億5500万円で同29・4%増、営業利益は195億3000万円で同39・1%増となった。ポリアセタール樹脂、PBT樹脂、液晶ポリマーなどポリプラスチックスの事業は、自動車、スマートフォンなどの需要回復により販売数量が増加したことや、販売価格の是正などにより増収。ABS樹脂、エンプラアロイ樹脂、フィルム、水溶性高分子などダイセルミライズの事業は、需要の好調による販売数量の増加などで増収となった。
マテリアル事業の売上高は892億2300万円で同19・1%増、営業利益は183億4000万円で同68・8%増となった。酢酸は、会計基準の変更により販売数量は減少したが、市況の上昇により、増収となった。酢酸誘導体は、酢酸市況上昇などで増収となった。アセテート・トウは、会計基準の変更により販売数量は微減となったが、為替の影響により、売上高は横ばいだった。カプロラクトン誘導体やエポキシ化合物などは、自動車塗料、電子材料用途などの需要回復により販売数量が増加し、増収となった。
22年3月期通期の連結業績予想については直近の公表値から修正した。それによると売上高は4620億円(前回公表値140億円増)で前期比17・4%増、営業利益は495億円(同115億円増)で同56・0%増、経常利益は535億円(同115億円増)で同54・3%増、当期純利益は290億円(同50億円増)で同47・1%増を見込んでいる。
2022年02月03日