JSR㈱は、四日市工場のS-SBR(溶液重合SBR)の年産能力を2万5000㌧の増設工事を進めていたが、12月16日に工事が完了し、これにより6万㌧体制が確立した。
S-SBRは世界的な環境に対する意識の高まりや日本および欧州におけるタイヤのラベリング規制を背景に、低燃費タイヤ用への需要が急拡大している。
同社のS-SBRは、タイヤの低燃費特性に優れており、高性能の低燃費タイヤ向けに国内外から高く評価されており、四日市工場のプラントはフル稼動の状況が続き、今回の生産能力増強により、拡大する需要へ対応する。JSRは、欧州にもS-SBRの生産拠点を持ち、年間3万㌧の引取り権契約に基づいた生産を行っており、グローバルでの生産能力は合計9万㌧となった。
低燃費タイヤ用途でS-SBRの需要は世界的に拡大することが見込まれており、タイで計画している新プラント(第1期2013年=5万㌧、第2期2015年予定=5万㌧の計10万㌧)を加えて、S-SBR事業の拡大を進めていく。
2011年12月19日