東ソー新社長に桒田氏 山本寿宣社長は相談役へ

2022年02月04日

ゴムタイムス社

 東ソーは2月3日、同日開催の取締役会で代表取締役の異動について決議し、3月1日付で桒田守取締役常務執行役員が代表取締役社長社長執行役員に就任する人事を発表した。山本寿宣社長は22年6月開催予定の定時株主総会をもって取締役を退任し、相談役に就任する予定となっている。
 今回の異動の理由について同社は「22年度からスタートする中期経営計画の実行を新たな経営体制で臨み、収益・事業基盤の一層の強化とさらなる発展を期するもの」としている。新社長に就任する桒田氏は1960年9月28日生まれの61歳。1984年に同社入社後、工場に23年間勤務したのち、本社の管理部門や事業部関係など会社全般の業務に従事してきた。同社の21年度通期業績が過去最高を更新する見通しのなかで、山本社長からバトンを引き継ぐことになる。
 都内で開かれた社長交代会見で桒田氏は「過去最高益になるというときに社長のバトンを引き継ぐことは非常に身が引き締まる思いだ」と気持ちを吐露した。また、桒田氏は「これからの時代はステークホルダーに信頼される会社であることが持続可能な会社の大条件だと認識している。そのためには、次の3つポイントが大切になる。一つ目は安全生産、安定的に製品供給することで、顧客やサプライヤー行政の信頼を勝ち取ること。二つ目は社会貢献、持続可能な製品を開発することで社会全体に貢献していくこと。3つ目は2つ目の取り組みを通して安定した収益を上げ、さらなる成長投資を実行していきたい」と述べた。
 特にカーボンニュートラルは「日本の製造業全体の生き残りをかけたものになると認識しており、全力で取り組んでいく」と力を込めた。
 桒田氏に次の社長のバトンを託した山本現社長は「桒田氏は会社全体を俯瞰できる人材と考えている。経営には攻めと守りがあると思うが、今後の環境問題を含めてバランス良く経営の舵取りをしてくれると評価している。部下に対する指導力も十分あり、バランス感覚も持ち合わせている。さらなる東ソーの企業価値向上を目指し、社長としての責務を全部十分に果たし、活躍してくれると思う」と語った。

左から桒田次期社長、山本社長

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