ピレリジャパンは2月4日、新製品「POWERGY」を2022年3月より順次販売開始すると発表した。同タイヤは、安全性とサステナビリティにフォーカスしており、日々のドライブにおいて、ドライバーと環境の両方にとっての利点となり得る。POWERGYは、最近のクロスオーバー、セダン、ミニバンに向けたアフターマーケット用タイヤで、同社の最新のバーチャルシミュレーション技術を使用して開発された。ラインナップは、15~21インチサイズ、スピードレンジH~Yの、全51サイズで、価格はオープン価格。
POWERGYは日本自動車タイヤ協会(JATMA)のウェットグリップ指標でラベリングa/bが示すように、優れたウェットグリップを有している。ドライバーは悪天候時でも安心感の高い走りを楽しめる。特に環境やサステナビリティにも配慮しており、JATMAの転がり抵抗のラベリングAA/Aにより、車の燃費を低減し、排気ガスも削減することができ、さらに低騒音化も実現している。
POWERGYの開発にあたっては、性能目標を達成するために、同社で最も進化したバーチャルリアリティシステムを採用した。この新しい開発プロセスにより、トレッドパターン及びプロファイルの適正化が可能となり、最適な接地形状を実現した。この接地形状はバランスが良く、接地圧分布は均一で、ブレーキの制動距離は短く、車のコントロール性や操舵時の正確性を向上させている。
ウェットブレーキ性能や摩耗性能は、特殊なポリマーを使用したコンパウンドを採用することにより改善されている。周方向の溝と、それにつながる横溝を配置したパターンの設計が、排水性を高め、ハイドロプレーニング現象の発生を防ぎ、ウェット性能と安全性を向上させている。これらは、イタリア・ミラノにあるピレリR&Dセンターでの静的なシミュレーション解析と、新製品の性能検証の場となるトラックテストによる成果といえる。バーチャルシミュレーションを採用した開発方法によって、新型コロナウイルス感染症による制限で困難が生じた中でも、全体の開発期間はかなり短縮され、わずか18ヶ月で開発を完了させることができた。