機能製品持ち直しで増収増益 クレハの4~12月期

2022年02月08日

ゴムタイムス社

 クレハの22年3月期第3四半期連結決算は、売上収益が1231億1100万円で前年同期比16・5%増、営業利益は181億7200万円で同24・9%増、税引前四半期利益は184億8600万円で同24・4%増、四半期利益は133億2000万円で同13・1%増となった。機能製品事業等の持ち直しにより、前年同期比で増収増益となった。
 セグメントのうち、機能製品事業の売上収益は449億7400万円で同44・2%増、営業利益は41億8200万円で同119・1%増。機能樹脂分野では、リチウムイオン二次電池用バインダー向けのフッ化ビニリデン樹脂、PPS樹脂、シェールオイル・ガス掘削用途向けのPGA(ポリグリコール酸)樹脂加工品、その他の樹脂加工品等の売上が増加し、当四半期連結累計期間に米国のPGA樹脂製造会社において生産活動を行わなかった影響はあるが、この分野での売上、営業利益はともに増加した。炭素製品分野では、自動車部品用摺動材および高温炉用断熱材向けの炭素繊維の売上が増加し、この分野での売上、営業利益はともに増加した。
 樹脂製品事業の売上収益が352億7200万円で同8・0%増、営業利益は85億1800万円で同30・7%増。コンシューマー・グッズ分野では、家庭用ラップ「NEWクレラップ」およびフッ化ビニリデン釣糸「シーガー」の売上が増加し、この分野での売上、営業利益はともに増加した。業務用食品包装材分野では、塩化ビニリデン・フィルムはアジア地域で売上、営業利益がともに増加する一方、欧州の熱収縮多層フィルムは売上げが増加したものの原料価格上昇の影響により前年同期並みの営業損失となり、この分野での売上、営業利益はともに増加した。
 通期予想は直近に公表されている予想を修正し、売上収益は1660億円で前期比14・8%増、営業利益は230億円で同33・2%増、税引前利益は230億円で同29・6%増、当期利益は165億円で同22・3%増を見込んでいる。

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