クラレの21年12月期連結決算は、売上高が6293億7000万円で前期比16・2%増、営業利益は722億5600万円で同63・0%増、経常利益は687億6500万円で同73・0%増、当期純利益は372億6200万円(前年同期は25億7000万円)の増収増益となった。なお、売上高は過去最高となった。
セグメントのうち、イソプレンの売上高は619億4000万円で同22・9%増、営業利益は56億9400万円で同49・5%増となった。イソプレン関連はファインケミカル、熱可塑性エラストマー「セプトン」ともに需要回復により販売量が増加した。耐熱性ポリアミド樹脂「ジェネスタ」は原燃料・物流費上昇の影響を受けたものの、旺盛な需要を背景に、電気・電子デバイス向け、自動車向けともに販売が順調に拡大した。
ビニルアセテートの売上高は3046億9000万円で同18・5%増、営業利益は577億2600万円で同41・6%増。ポバール樹脂は原燃料高の影響を受けたが、世界的に需要回復が進み、幅広い用途で販売量が増加。光学用ポバールフィルムは、前年後半から続く旺盛な液晶パネル需要を背景に好調に推移した。
EVOH樹脂「エバール」はガソリンタンク用途の需要回復や食品用途の好調な需要継続で販売量が増加した。ただ、年初から続く原燃料高と、第3四半期以降は自動車減産の影響を受けた。
2022年12月期の連結業績予想は売上高は6500億円(前年度比206億円増)、営業利益は730億円(同7億円増)、経常利益は690億円(同2億円増)、当期純利益は430億円(同57億円増)を見込んでいる。
2022年02月09日