バイオプラスチック特集 導入に向けた動き本格化 需要増加で増産投資が加速

2022年02月22日

ゴムタイムス社

 バイオプラスチックの存在感が日増しに高まっている。海洋プラスチックごみ問題や地球温暖化対策が世界各国で叫ばれるなか、これら問題や対策を解決に貢献する素材の一つとしてバイオプラスチックが注目されている。「環境に優しい」といった要請に応えるだけでなく、技術開発を加速させ機能性が高い材料を提案するなど、各社はバイオプラスチック事業拡大に乗り出している。
 バイオプラスチックは、生分解性プラスチックとバイオマスプラスチックの総称。生分解性プラスチックは、自然界に存在する微生物により生分解されるプラスチック。主な生分解性プラスチックは、ポリ乳酸(PLA)やポリブチレンサクシネート(PBS)、PHBHなどがある。一定の条件下で微生物の働きにより最終的には二酸化炭素と水に分解する性質を持つ。これら特性を生かし、食品包装用フィルムや食品容器などコンポスト用途や農業用マルチフィルムなど農業水産業用途などに採用されている。
 一方、バイオマスプラスチックは生物由来の有機性資源を化学的または生物学的に合成することで得られるプラスチックで、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド(PA)、ポリプロピレン(PP)などの種類がある。バイオマス由来な素材のためプラスチックを焼却したときに発生する二酸化炭素が再び植物にとりこまれ、大気中の二酸化炭素濃度を上昇させない特徴がある。この特徴により、地球温暖化防止や化石資源依存の低減に貢献することが期待される。バイオマスプラスチックの主な用途は、レジ袋やフィルム、衣類、自動車の内外装部品などだ。
 バイオプラスチックの使用量は

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