大日精化工業の2022年3月期第3四半期決算は、売上高は913億1900万円、営業利益は63億4300万円で前年同期比127・6%増、経常利益は70億800万円で同101・7%増、四半期純利益は52億8600万円で同51・1%増となった。なお、当期より「収益認識に関する会計基準」等(収益認識会計基準)を適用し、従来の会計処理方法に比べて売上高における対前年同支社ンキの増減率は記載していない。
「カラー&ファンクショナル プロダクト」事業では、車両業界向けのコンパウンド・プラスチック用着色剤は、第3四半期に自動車生産減産の影響が一部あったが、国内外ともに好調に推移した。情報電子業界向けの顔料及び分散体は、ディスプレイ用途が好調に推移し、オフィス事務機用途は回復傾向となった。これらの結果、売上高は「収益認識会計基準」適用の影響により526億3100万円の減収となったが、営業利益は40億4900万円で同1240・1%増となった。
「ポリマー&コーティング マテリアル」事業では、車両業界向けのウレタン樹脂は、一部で自動車生産減産の影響を受けたが、採用の拡大もあり好調に推移した。情報電子業界向けのUVコート剤は、ディスプレイ用途が前年並みに推移した。これらの結果、売上高は176億400万円、営業利益は26億7300万円で同50・2%増となった。
「グラフィック&プリンティング マテリアル」事業では、包装業界向けのグラビアインキは、国内は堅調、海外はインドネシア子会社で新型コロナウイルス感染症拡大の影響により低調に推移した。広告出版業界向けのオフセットインキは、夏場の緊急事態宣言による影響により低調に推移した。これらの結果、売上高は210億2000万円となった。営業損失は、原材料価格高騰及び坂東製造事業所稼働開始による減価償却費等負担の影響により4億700万円(前年同期は6億9500万円の営業利益)となった。
通期の連結業績予想は売上高が1210億円、営業利益が80億円で同62・6%増、経常利益が86億円で同53・2%増、親会社株主に帰属する純利益が60億円で同5・4%減を見込んでいる。