三井化学は2月18日、同社、丸善石油化学(「丸善石化」)、東洋エンジニアリング(「TOYO」)、双日マシナリーが、新エネルギー・産業技術総合開発機構(「NEDO」)が公募した「グリーンイノベーション基金事業/CO2等を用いたプラスチック原料製造技術開発/ナフサ分解炉の高度化技術の開発」の実証事業において、4社共同で申請し、採択されたと発表した。
同事業はナフサ分解炉において、従来メタンを主成分としていた燃料をアンモニアに転換することで、燃焼時に発生するCO2を限りなくゼロにすることを目標としている。実証期間は2021年度から2030年度までの10年間を想定しており、最終年度にはアンモニア専焼商業炉での実証を完了し、社会実装していくことを目指していく。
同事業における各社の役割は、三井化学(幹事会社)が全体取り纏め、官庁許認可検討、試験炉の運転、実証炉の操業、丸善石化が官庁許認可検討、実証炉の操業、TOYOが最適燃転の概念設計、試験炉・付帯設備の設計・建設、実証炉・付帯設備の設計・建設、双日マシナリーがバーナーの開発・製作となっている。
プラントの運転や建設、機器製作を通してエチレンプラントの知見や技術力を有している4社が一丸となって取り組むことで、アンモニア専焼炉の社会実装を目指し、石油化学業界全体のCO2削減に貢献していくとしている。