ゴム・ケミカルズの専門商社として広範な機能とサービスを提供する東京材料(東京都千代田区、今井廣史社長)。足元の需要動向やコロナ禍が続く中での業績見通し、今後の事業戦略等について今井社長に聞いた。
◆足元の需要動向は。
21年度は上期に比べて下期売上は若干アップして推移している。景気の回復に加えて原材料価格の上昇もそれを後押しした。顧客では自動車関連産業への依存度が大きい。半導体不足やアジアのサプライチェーンの混乱などがあったが、当社への影響は限定的であった。
◆需要環境の変化に伴う事業戦略を。
原材料の供給不足は多方面で依然
◆海外拠点の現況は。
海外拠点全体では増収増益で推移している。中国はITや自動車を中心に順調に拡大して増収増益。アセアンはコロナの影響を脱しつつあり、特にタイは回復基調。アメリカも順調に回復してきている。メキシコ、チェコの拠点も業績が安定してきた。
海外では、当社の主な顧客である、日系メーカーは現状に加えて新しい市場にも注目している。当社も情報共有をしながらこれらの拠点での顧客サービスに力を入れていく。
◆来期の目標は。
22年度は、コロナ収束が依然不透明であり、また世界的な物流の混乱も長期化が懸念されるが、なんとか21年度を上回る販売レベルを安定的に達成していきたい。
そのためには、サステナブル商材の伸長が必須。サステナブル商材の開発を目指す部署を社内に新設した。今後はISCC(国際持続可能性カーボン)への参加も含めて前向きに取り組んでいきたい。