昭和電工は3月9日、同日開催の取締役会において、2023年1月を目処に、持株会社体制へと移行することに関し、その検討およびその準備を開始することを決議したと発表した。なお、同件の実施については、2022年9月下旬に開催予定の同社臨時株主総会における承認、および必要に応じて所管官公庁の許認可等が得られることが条件となる。
想定する持株会社体制への移行方法については、現在の同社を分割会社として同社が議決権を100%保有するHCホールディングス(HCHD)の完全子会社である昭和電工マテリアルズ(SDMC)に同社の全事業を承継させる会社分割、HCHDとSDMCとの合併、およびSDMCを分割会社として資産・負債の一部を当社に承継させる会社分割によることを想定している。
今後の予定として、持株会社体制への移行に関する臨時株主総会の基準日が2022年6月末、持株会社体制への移行に関する取締役会が同年8月、持株会社体制への移行に関する臨時株主総会が同年9月、持株会社体制への移行が2023年1月となっている。
持株会社体制に移行した場合には、持株会社はグループ戦略機能、上場法人機能に特化し、経営課題に機動的に対応しつつ、業務提携やM&Aを含めグループ全体を俯瞰した経営資源の適切な配分を行う。統合新会社(事業会社)は同社・昭和電工マテリアルズの統合シナジーの早期実現のため、各事業の競争力強化に集中し、取り巻く環境に応じた機動的な事業運営を行うことによって、グループ全体の企業価値向上に努めていく。
同社グループは、2022年2月14日付「『共創型化学会社』に向けて目指す方向性」にて発表したとおり、「世界で戦える会社」「持続可能なグローバル社会に貢献する会社」「国内の製造業を代表する人材輩出企業」へ同社グループを変革していくことにより、共創型化学会社として「日本発の世界トップクラスの機能性化学メーカー」を目指すとしている。