カネカは3月10日、2022年4月下旬よりJALUXが運営する全国25空港73店舗の「BLUE SKY」全店舗一斉に、同社が開発した「カネカ生分解性ポリマー グリーンプラネット」(グリーンプラネット)製のショッピングバッグを導入すると発表した。
JALUXは2021年7月、全国初となるグリーンプラネットを使用したショッピングバッグを那覇空港内「BLUE SKY」4店舗に導入した。今回、さらなる環境課題への対応を加速するため、全73店舗導入へと拡大する。同社とJALUXは、今後も連携を強化しながら、全国空港や航空分野でのグリーンプラネットの製品化および導入に向けて、取り組みを進めていくとしている。
同社が開発したグリーンプラネットは、植物油を原料に微生物によって生産されるバイオマスポリマーで、土壌中に加え海水中でも容易に分解し、CO2と水に戻るため、環境負荷低減に貢献する。また、海水中で生分解する認証「OK Biodegradable MARINE」を取得している。
プラスチックによる海洋や土壌の汚染は世界的に深刻になっており、日本でも今年4月から施行されるプラスチック資源循環促進法により使い捨てプラスチックの削減が義務化される。グリーンプラネットは生分解性に加えて、汎用プラスチックと同様の機能を有するため、画期的なソリューションを提供できる素材として注目されている。グリーンプラネットで代替可能な全ポテンシャル需要は世界で約2500万t/年と推定され、カネカは急増する需要に対応するため1万5000t/年の大型能力増強を決定した。稼働予定は2024年1月、生産能力は既存設備5000t/年と合わせ2万t/年となる。