ブリヂストンは3月14日、ロシアの乗用車用タイヤ工場(ウリヤノフスク)生産およびロシア向けタイヤ輸出停止とウクライナ人道支援を決定したことを発表した。今回の決定に対し、同社では「最近の情勢を踏まえつつ、事態を慎重にかつ総合的に熟考した結果、ロシアにおける生産及びロシア向けタイヤ輸出を停止することを決定した」としている。
生産については、ロシア乗用車用タイヤ工場(ウリヤノフスク)の稼働停止および新規設備の投資を凍結する。3月14日に稼働停止を決定、現地・従業員対応を実施し、3月18日に稼働を停止。タイヤ輸出はロシア向けタイヤ輸出停止を3月14日付で停止する。なお、ロシアの生産拠点はウリヤノフスク工場のみで、同社のグループ全体におけるロシア事業の売上収益は約2%弱となっている。同社のロシア駐在員とその家族、計10名はすでに帰国を決定し、実施している。
一方、ウクライナへの人道支援のため、同社は総額250万ユーロ(約3・2億円)の寄付をUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)に行うことも決定した。
また、各地域グループ会社から欧州で100万ユーロ、米州、アジアより各25 万ドルの国際赤十字などへの寄付を予定。同社グループ全体で、総額約5億円の寄付を実施していく。さらに、欧州グループ会社では、従業員がボランティア活動に参加し、避難されたウクライナの方々の受け入れ支援や食料などの物資支援を行う。
同社は従業員とその家族を含む関係者の安心と安全を最優先に、グループ内で密接に連携して状況を注視しながら、今年3月1日、2030年を見据え、新たに制定した企業コミットメント「Bridgestone e8 Commitment(ブリヂストン イーエイト コミットメント)」を軸に対応を検討、実施してきた。
同社は、この地球を未来の子供たちからの預かり物であると考え、企業コミットメント「Bridgestone e8Commitment」を制定している。これを軸に、ウクライナの子供たちをはじめ、今回の危機に際し、困難を抱えている人々に寄り添いながら、安心・安全な生活を取り戻すための人道支援を実施している。同社は将来にわたり「Empowerment すべての人が自分らしい毎日を歩める社会づくり」に取り組んでいく。
2022年03月14日