カネカは3月14日、塩化ビニル樹脂の販売価格について、4月1日出荷分より現行価格に対しキログラム当たり30円以上の値上げを実施すると発表した。対象は汎用塩化ビニル樹脂のほか、塩化ビニルペースト樹脂を含む特殊塩化ビニル樹脂のすべての品種で実施する。同社は昨年3回にわたり塩化ビニル樹脂の価格改定を実施したが、その後も続く石化燃料価格の上昇に加え、ウクライナ情勢の悪化に伴って、石油化学製品の基礎原料となるナフサの国際価格は急騰している。またこれらの影響を受け、ユーティリティ費用や物流費用の上昇も続いている。 同社ではコスト圧縮など事業収益の改善に努めてきたが、自助努力では限界に達しており、価格改定が必要と判断した。 なお、不透明な国際情勢につき、ナフサ価格が急騰を続けた場合は、追加の価格改定の実施も検討するとしている。
2022年03月15日