三菱ケミカルは３月14日、同社および豊田通商が、バイオエタノールを原料とするエチレン、プロピレンおよびその誘導品の製造・販売を２０２５年度に開始することを目指し、事業化に向けた検討を開始したと発表した。
持続可能な循環型社会の実現に向けて、プラスチックのリユース・リサイクルに関するニーズが高まっている。また、植物由来の原料を用いることによる持続可能なライフサイクルの実現も強く期待されている。
同社および豊田通商は、各種リサイクルの事業化に取り組んでいるほか、原料を化石燃料から植物由来へと転換することで、循環型社会の実現を目指している。
今回、包装・容器、衛生用品のうち回収・リサイクルが一般的に困難であるものなどをはじめとした幅広い製品を、より持続可能なものとするため、植物由来原料を用いたエチレン、プロピレンおよびその誘導品の製造・販売の事業化に向けた検討を開始することにした。
内容は、バイオエタノールを原料に１００％植物由来のエチレン（バイオエチレン）とその誘導品を製造し、そのバイオエチレンを原料として、国内初となる植物由来のプロピレン（バイオプロピレン）および誘導品の製造・販売に向けた検討となる。
同社と豊田通商は、バイオエチレン、バイオプロピレンおよび誘導品の市場ニーズを調査し、２０２５年度の事業化に向けて具体的な実現性評価を行う。また、ライフサイクル全体でのＧＨＧ削減効果の数値化を図り、環境負荷低減に向けた取り組みも推進する。同社は、バイオエチレン、バイオプロピレンおよびその誘導品の普及およびサプライチェーン構築を通じて、持続可能な循環型社会の実現に貢献することを目指すとしている。
バイオエチレン、バイオプロピレンおよび誘導品の事業化検討
