排尿検知センサーを開発 NOK、排泄記録を自動化

2022年03月22日

ゴムタイムス社

 NOKは3月16日、グループ会社の日本メクトロンと共同で排泄記録を自動化し、自立を支援する排泄ケアの普及拡大を目指し、使い捨て可能な排尿検知センサー「C―Letter」を開発したと発表した。

 少子高齢化が進む日本において、介護業界は深刻な人手不足に陥っており、厚生労働省の調査によると2025年に約32万人、2040年には約69万人の介護人材が不足するとされている。その解決策の一つとして、高齢者の自立支援の促進、質の高い介護を実現するためのICTや介護ロボットなどのテクノロジーの活用が期待されている。

 今回開発した排尿検知センサーは、日本メクトロンが長年にわたりフレキシブルプリント基板(FPC)を開発・設計してきた技術ノウハウを活用し、開発した。日本メクトロンの独自技術によって、従来のRFIDタグを濡れ検知可能なデバイスにし、さらに、薄くて柔らかい不織布でデバイスを挟むことで、違和感なく快適に使用することができる。

 また、介護施設で使用されている見守りシステムや記録システムと連携することで、使用者の排泄タイミングを自動的に記録することが可能となった。これにより、これまで負担の大きかったパーソナルな排泄パターンを考慮した介護計画の作成に貢献するとともに、自立を支援する排泄ケアにもつなげることで、高齢者および介護者のQOLを向上させることができる。

 排泄ケアは、日常生活において頻回に行われるものであり、高齢者の尊厳とプライバシーに関わるデリケートなものとなる。排泄の自立は、高齢者および介護者のQOL(Quality Of Life)に大きく影響するため、排泄記録を効率的に取得・分析し、排泄ケアに有効活用できるツールが求められている。

  同社は今後、介護現場での実証実験、連携する介護システムの拡大だけでなく、収集・蓄積した記録データの排泄ケアへの効果的な分析・活用方法のソリューション開発を推進することで、同開発品の事業化を目指していくとしている。

 

センサーを取り付けたオムツ

センサーを取り付けたオムツ

排尿検知センサーの構造

排尿検知センサーの構造

 

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