ランクセスのイオン交換樹脂 レバチットTP308を追加

2022年03月24日

ゴムタイムス社

 ランクセスは3月22日、同社の金属選択回収用イオン交換樹脂の製品群にリチウム塩溶液の精製に適した「レバチットTP308」を追加したと発表した。

 新しく発表されたマクロポーラス型の「レバチットTP308」は、特にアルカリ、アルカリ土類および重金属を含む低濃度リチウム塩溶液(cLi<2g/L)を、リットルあたり100mgから数gまでの比較的高い濃度で処理するために開発された。このような溶液は、例えば、一次吸着剤からの脱着に続く地熱塩水の処理中に生じる。

 この溶液からカルシウムなどの多価イオンを除去する工程は、漏れが少なく、優れた交換速度による高い流速で、非常に効率的に行われる。また、樹脂床全体の圧力降下もわずかとなる。ラボ試験において、「レバチットTP308」は様々な他社製品と比較して優れた性能を示している。

 「レバチットTP308」の特に優れた特徴は、総容量が4・3eq/L(リットルあたりの当量)を超えるところで、これは、標準的な樹脂よりも耐用年数が長いことを意味し、したがって再生段階間の間隔が長くなる。その結果、再生化学物質や水の使用の必要性が減少する。これにより、システムの可用性が全体的に向上し、運用コストが削減される。

 同社はまた、濃縮リチウム塩溶液を精製するためのイオン交換樹脂をオーダーメイドで提供しており、「レバチットTP308」の用途を拡大している。

 「レバチットモノプラスTP208」および「レバチットモノプラスTP260」均一粒径樹脂は、典型的なリチウム含有量10g/Lの塩水から二価イオンのカルシウム、マグネシウム、ストロンチウムおよびバリウムを1から100mg/Lの濃度範囲で除去する際に使用する。キレート化イミノ二酢酸(IDA)基を有する樹脂である「レバチットモノプラスTP208」は、塩化リチウム、水酸化リチウムおよび硫酸リチウム溶液に最も適している。

 同社は、モノプラス製品群の均一粒径樹脂タイプに加えて、両樹脂の均一小粒径(MDS)タイプを提供している。これはポリマービーズの直径が標準タイプ(0・6~0・7mm)よりも小さく、約0・4mmとなっている。

 

分析ラボでのイオン分析

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