東ソーらNEDOに採択 CO2分離回収プロセスで 

2022年03月31日

ゴムタイムス社

 東ソーと九州大学、東京工業大学、および再委託先としてキッツマイクロフィルター等は3月29日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「CCUS研究開発・実証関連事業/CO2分離・回収技術の研究開発/二酸化炭素分離膜システム実用化研究開発」プロジェクトの公募に対し、「革新的CO2分離膜モジュールによる効率的CO2分離回収プロセスの研究開発」を共同で提案し、このほど採択されたと発表した。同事業の委託期間は2022年1月から2023年3月まで。

 同事業は、火力発電・化学産業・セメント産業・鉄鋼産業等のCO2濃度が10%を超える工程ガス・排気ガスを対象としたCO2分離膜の技術開発を行うことを目的としている。

 同研究開発では、2020年度に採択された「NEDO先導研究プログラム/エネルギー・環境新技術先導研究プログラム/革新的CO2分離膜による省エネルギーCO2分離回収技術の研究開発」で同社と九州大学が開発を行った、高いCO2選択性と高純度のCO2を分離回収することが可能なアルカノールアミンを高分子マトリックスに担持した高分子中空糸膜で構成されるCO2分離中空糸膜モジュールを用いて、火力発電所から発生する実排ガスを用いたCO2分離・回収システムへ適用するために必要なCO2分離膜の更なる性能向上とCO2分離膜モジュールのスケールアップ検討を行う。

 同社は、気候変動問題に関わる課題として、温室効果ガス(GHG)排出量削減への取り組みが事業の中長期的な成長に繋がると考えており、今後も引き続き、エネルギー使用の効率化、GHG排出量の削減、CO2の分離回収・原料化による有効利用に向けた技術開発を推進していくことで、持続可能な社会の実現に貢献していくとしている。

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