川口化学工業の22年11月期第1四半期連結決算は、売上高は19億4300万円で前年同期比7・3%増、営業利益は1億1400万円で同9・8%増、経常利益は1億1700万円で同12・6%増、四半期純利益は9500万円で同20・9%増となった。 セグメント別では、化学工業薬品事業の売上高は19億3300万円で同7・3%増、セグメント利益は1億600万円同10・6%増。ゴム薬品部門の売上高は11億1300万円で同0・9%増となった。国内の工業用品向け製品は自動車部品関連向け製品の売上が減少した。一方、主要老化防止剤は需要増に柔軟に対応した結果、売上は大幅に増加した。また、医療用ゴム用途製品は需要増に対応し販売を伸ばした。タイヤ向け製品は、加工助剤の拡販と堅調な輸出向けタイヤ生産により顧客の稼働が好調に推移した。合成ゴム向け製品は、世界的なサプライチェーン混乱の影響を受け、主要顧客における生産活動が不安定となったことから売上が前年同期を下回った。
海外向けは、医療用ゴム用途製品の販売に注力し売上を伸ばした。一方、東南アジア諸国での市況回復に伴う顧客需要拡大が一段落したため需要が減速し、売上は減少した。
樹脂薬品部門の売上高は2億4800万円で同47・1%増。国内向けは、主要顧客であるアクリル酸・アクリル酸エステルの生産が堅調に推移し、主要製品である重合防止剤の販売が増加。海外向けは中国を中心に積極的な拡販活動を行った結果、新規顧客を獲得し重合防止剤の販売を伸ばした。
中間体部門の売上高は2億8600万円で同1・3%増。界面活性剤中間体は、主要製品の需要が低調に推移したことで売上は前年同期を下回った。農薬中間体は、主要製品の販売が好調で売上が前年同期を大きく上回った。医薬中間体は医療用途脱水縮合剤の売上が前年同期を下回った。 なお、22年11月期第2四半期及び通期業績予想は前回予想から上方修正した。22年11月期通期業績は、売上高が82億5000万円で(前回発表から300億円増)、営業利益は3億円(同5000万円増)、経常利益は3億円(同5000万円増)、当期純利益は2億円(同2000万円増)を見込む。修正理由は、22年11月期第1四半期において国内自動車産業サプライチェーンの在庫水準は高いレベルで維持されたこともあり、売上は当初見込みを確保することが予想されるためとしている。
2022年04月05日