島津製作所は4月15日、2018年に定めたグループの事業活動におけるCO2排出量の削減目標を改定し、2050年には実質ゼロとする新目標を設定したと発表した。中間目標は、2017年度比で2030年度に85%、2040年度に90%以上とし、グループのスコープ3の74%を占める、お客様先での同社製品使用時のCO2排出量についても2020年度比で30%以上削減する目標とした。
同社の新しい目標は、「2050年に、当社グループの事業活動で排出するCO2排出量を実質ゼロとする」「中間目標として、当社グループの事業活動で排出するCO2排出量を、2017年度比で2030年度85%以上、2040年度90%以上削減する」「当社グループが販売した製品の使用時におけるCO2排出量を、2020年度比で2030年度30%以上削減する」の3点となる。
世界的にカーボンニュートラルに向けた動きが加速している。同社グループも、2021年3月に「RE100」に加盟し、国内の主要拠点については、再生可能エネルギー由来の電力(再エネ電力)に100%変更した。これにより、グループ全体では電力使用量ベースで85%の電力を再エネ電力にしたことから、同社グループの事業活動におけるCO2排出量を大きく削減できる目途が立った。そこで同社は、気候変動問題に対する取り組みをさらに強化するため、より高い目標へと変更を行った。
同社グループでは、これまでと同様に、徹底した省エネに加え、太陽光発電設備の設置と再エネ電力を活用することで削減を図る。同社製品の省エネ化についても、従来からの取り組みに加え、新たに得られた知見やノウハウを全社的に活かすなど、意欲的な省エネ目標を設定して、お客様先でのCO2排出量の削減に寄与していくとしている。
なお、SBTの事務局であるSBTiには、新規目標について承認を申請している。