三菱ケミカルホールディングスは4月19日、同社グループが、バイオマス原料由来のポリエステルから得られるペレット等を規定した欧州における基本特許(特許番号EP2365017B)について、複数の企業等から特許無効の異議申立を受けていたことについて、欧州特許庁による今年1月18日の口頭審理を経て、同特許を有効と判断する決定が3月16日付けで発出されたと発表した。
同特許は、バイオマス原料由来の高品質ポリエステルから得られるペレットや成形品等を規定した物質特許であり、バイオマス原料由来ポリエステルの製造販売に不可欠な基本特許となっている。同社グループは欧州のみならず、日本、米国および中国においても同様の発明を複数登録しており、今回の欧州特許庁の決定は、同社グループの保有する特許群の国際的な有効性をあらためて裏付けたものといえる。
同社グループは、同特許以外にもバイオマス原料由来の製品に関する特許を数多く保有しており、これら国際的な特許群を活用して事業を拡大していくだけでなく、外部との戦略的な協業も推進していく。協議のうえ合意をした企業に対するライセンス供与も積極的に行っており、相互の市場における競争力強化を通して、環境負荷の低いバイオマス原料由来製品市場の拡大に貢献していくとしている。