信越化学工業の22年3月期連結決算は、売上高が2兆744億2800万円で前年同期比38・6%増、営業利益は6763億2200万円で同72・4%増、経常利益は6944億3400万円で同71・4%増、純利益が5001億1700万円で同70・3%増となった。
シリコーンやセルロース誘導体などが含まれる機能材料事業の売上高は3956億円で同25・9%増、営業利益は947億円で同34・0%増となった。世界的に物流混乱が続く中で最大限の出荷に尽力し、原料高に対応した価格修正に取り組み、同時に、特徴のある製品を数多く上市して、販売増を図った。セルロース製品についても値上げを開始した。
塩化ビニル樹脂や苛性ソーダなどの生活環境基盤材料事業の売上高は8571億円で同76・4%増、営業利益は3177億円で同3・2倍となった。塩化ビニル、苛性ソーダともに、需要は堅調に推移し、今年に入って生じた原料事情を踏まえて、製品値上げに取り組んだ。工場の定期修理期間を除き、米国シンテック社を始めとする全拠点でフル操業を継続した。
なお、23年3月期通期業績予想は合理的に行うことはむずかしいと判断し、一旦未定とした。
2022年04月28日