日本ゼオンは4月27日、リチウムイオン2次電池材料の生産能力増強を決定したと発表した。同社は、中期経営計画の全社戦略において、既存事業を「磨き上げる」を掲げ、高機能樹脂と電池材料の強化を目指しており、今回の生産能力増強はその一環となる。生産設備は、タイ・Zeon Chemicals Asia(ZCA社)内に建設し、2024年の稼働を予定している。
同社は、「容量」「生産性」「充放電レート」「安全性」「寿命」といった電池の5大性能向上に貢献する高付加価値品の市場投入を目指し、材料開発に注力している。今回は、昨今の電気自動車(EV)の急速な普及に伴う国内外からの需要の高まりに応えるべく、新たに海外拠点での生産を決定した。新たな生産拠点は、タイのZCA社内に建設し、電池材料事業の主力製品である電池バインダーを2024年に生産開始する計画となっている。
同社は、これからも高品質・高機能なリチウムイオン2次電池材料の製造販売および技術開発を通じて、「持続可能な地球」と「安心で快適な人々の暮らし」に貢献していくとしている。