日東化工は4月27日、第1ステージの新中期経営計画(2022~2023年度)を策定した。新中計では3つの基本方針である①低収益事業の販売縮小、②高収益・成⾧事業の拡販・増販、③コスト構造の改善を実行することにより、第1ステージの最終年度(2023年度)までに、売上高は36億円、営業利益は1億8000万円、売上高営業利益率(ROS)は5%まで回復させ、安定配当が可能な経営基盤を構築することを目標とする。
①低収益事業の販売縮小は市場・顧客動向の変化に加え、事業採算性を吟味し、利益率の低い製品は生産・販売を見直す。余剰社内資源のうち活用できるものを高収益・成⾧分野へ振り向け、当該事業の採算性向上を図る。
②高収益・成⾧事業の拡販・増販では、コンパウンド事業およびゴム加工事業で重点注力すべき分野を定め、拡販・増販を推進し、事業拡大を図る。これまでに培った開発・製造技術やノウハウを生かし、当社の独自の技術等の開発、発展等をより一層加速させる取り組みを積極的に進める。
コンパウンド事業では、ゴムコンパウンドは、従前からの大口受託偏重の業態を改革し、中小型案件を拡充し、特定の顧客動向および市場環境の変化に耐えうる幅広い事業基盤を構築。中小型案件の拡充は、大阪ソーダとのネットワークを生かしつつ取り進めていく。
樹脂洗浄剤は、従来からの安定した国内収益基盤の維持強化とともに、東南アジア市場をターゲットに海外への積極的な展開をはかり、より一層の事業基盤の拡大を図る。
ゴム加工事業では、シートは原料を社内品で供給確保できる強みを生かしつつ、国内外の協業も視野に入れながら、業界でのシェア拡大を図る。
マットは生産設備の改良および要員体制を強化することで増産体制を構築し、業界での更なるシェア拡大を目指す。成形品は生産設備の有効活用を行い、新規顧客・用途向けへの拡販を推進する。
③コスト構造の改善では、業務効率化および合理化設備投資を推進することで、固定費の削減を実施し、外部環境変化へのレジリエンスを向上させる。
設備投資計画では、第1ステージにおいてコスト構造の改善の観点も考慮し、総額3億5000万円の投資を計画。うち、基盤整備・合理化へ300億円を投資し生産体制の強靭化を図る。次期中期経営計画(2024~2026年度)第2ステージへの成⾧に向けた基盤を構築していく。