増収も原材料高騰で減益に 豊田合成の22年3月期

2022年05月02日

ゴムタイムス社

 豊田合成の22年3月期連結決算は、売上収益が8302億4300万円で前期比15・1%増、営業利益は341億7200万円で同6・3%減、親会社の所有者に帰属する当期利益は233億5200万円で同33・7%減となった。
 売上収益は、半導体不足等による顧客の対計画での減産はあったものの、前期のコロナによる減産からの回復やLED関連ビジネスの拡販等により増収となった。
 利益については、増販効果はあったものの、原材料価格の高騰や自動車の生産量変動に柔軟に生産対応できなかったコスト負担等により、営業利益は減益となった。

 セグメント別では、日本は売上収益が3995億7500万円で同11・6%増、セグメント利益は158億4700万円で同31・2%増となった。売上収益については、自動車の半導体不足等による顧客の減産はあったものの、LED関連ビジネスの拡大等により増収となった。利益は定年制度の変更に伴う一時的な退職給付費用の減少等で減益となった。

 米州は、売上収益が2407億3000万円で同18・3%増、セグメント損益は41億8900万円で同69・7%減。増販効果はあったものの、原材料価格の高騰や自動車の生産量変動に柔軟に生産対応できなかったコスト負担、前期の政府補助金の反動等により、減益となった。

 アジアは売上収益が2260億3700万円で同18・7%増、セグメント利益は152億8200万円で同5・6%増。中国の減販影響やアジア全体で市況の悪化があったものの、その他の地域の増販効果等により、増益となった。

 欧州・アフリカは売上収益が269億9200万円で同2・8%増、セグメント損失は9億円(前期は39億円の損失)。

 23年3月期の通期予想は、原価低減の強化、生産量変動に柔軟に対応できる強靭な生産体制の構築、物流費ロスのミニマム化などに取り組むことで、売上収益は8600億円、営業利益は430億円、税引前利益は440億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は275億円を見込んでいる。

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