サエラは4月27日、同社、PALTAC、TBMが、再生プラスチックを50%以上配合した「CirculeX」製のつかいすてない傘「サステナブレラ」を3社で共同開発したと発表した。4月末より、全国の小売店で順次販売を開始する。価格は税込み1100円。
年間約6000万本、1日当たり約10万本以上廃棄されている一般的な傘は、分解が困難でリサイクルに向かず、そのほとんどが埋め立て処理されている。プラスチックの資源循環が求められるなか、「使い捨てビニール傘を無くそう!ビニール傘は使い捨てではない。」をスローガンとするサエラと、資源循環プラットフォームの構築や新素材「LIMEX」や再生素材の開発による循環型社会の実現を目指すTBM、環境配慮商品を広く流通させることで持続可能な社会を目指すPALTAC、3社共通の想いからビニール傘の新しいスタンダードを創りあげるために、サステナブレラを共同開発するに至った。
サステナブレラの傘生地とハンドル部分は、国内の使用済みプラスチックが素材として使用されている。「オールプラスチック」なことで耐久性と安全性にも優れ、「シンプル」かつ「長くつかえる」傘を実現した。同製品は、2022年4月1日に施行された「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」に配慮した製品設計がされており、持続可能な開発目標(SDGs)の「つくる責任つかう責任」や「気候変動に具体的な対策を」等への貢献が可能となる。
傘生地とハンドル部分には、TBMが提供するリサイクル素材CirculeXを使用している。リサイクル素材を積極的に採用することで環境負荷を軽減する。
骨部分は、伸縮性や耐久性に優れた壊れにくい強化プラスチックを使用している。強い風もぐにゃりと曲がってしなやかに受け止め、折れにくい仕様で、ハンドルやシャフト、骨、石突まで全てがオールプラスチックであり、金属を一切使用していないため錆びる心配がない。
サステナブレラの石突は、万が一、人に当たってしまっても傷つけることのない安全なフラット設計となっている。デザインスタジオエス代表の柴田文江氏によるデザイン設計は、傘では希少なグッドデザイン賞(18年度)を受賞している。