住友理工の22年3月期連結決算は、売上高が4459億8500万円で前期比12・1%増、事業利益は64億6700万円で同17・7%減、営業利益は11億1000万円で同389・2%増、親会社の所有者に帰属する当期損失は63億5700万円(前年同期は49億5700万円の損失)となった。事業環境変化に伴う収益性の低下により、海外子会社の固定資産の減損損失などを計上したため、減益となった。
セグメント別では、自動車用品は売上高が3868億4300万円で同12・4%増、事業利益は20億1400万円で同59・5%減。新型コロナウイルス感染症拡大の長期化やサプライチェーンの混乱による自動車の減産影響があったが、多くの地域で前期と比べて主要顧客の生産台数が増加したことや円安の進行による為替換算の影響により、増収となった。売上が増加したものの、主に北米、中国等で原材料価格や物流費高騰などの影響を受け、減益となった。
一般産業用品は売上高が591億4200万円で同10・1%増、事業利益は44億5300万円で同54・4%増。プリンター向け機能部品は、ペーパーレス化や労働環境の変化などを背景に、一定量の需要減少傾向が見られるが、前年同期と比べて需要が増加したため、増収となった。高圧ホースは、各国の経済活動の回復により住宅投資やインフラ投資などが活発となったため、日本は新興国、欧米向けを中心に需要が増加した。中国では、中国国内の建機需要の減少により、前期と比べて減収となったものの、事業全体では増収となった。事業利益は、主として売上増加により増益となった。
23年3月期の連結業績予想は、売上高が5400億円で前期比21・1%増、事業利益は150億円で同131・9%増、営業利益は125億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は22億円を見込んでいる。