東ソーは、主力のクロロプレンゴム(CR)「スカイプレン」と、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)「TOSO-CSM」を展開。いずれも山口県の南陽事業所で生産している。
同社はCR事業をスペシャリティ事業として位置付け、前期に最終年度を迎えた中期経営計画でCRのデボトル増強に取り組んだ。19年から着手した南陽事業所のデボトル増強により、CRは3000t増で生産が3万7000tとなった。海外向けが圧倒的に多く、輸出比率はCRが7~8割であり、CSMが約8割に達している。
21年度の需要動向を振り返ると、コロナ禍から回復し、デボトル増強の効果があったため、数量・販売とも20年度を上回った。
旺盛なCRの需要に対して
ラテックスでは、手袋や水系接着剤の市場は5~10%伸びがあると見ており、新興国などの工業用品にも対応していく方針だ。
22年度の見通しは「原料高や物流の混乱など先を見通すことが難しいが、CRの需要は前期に引き続きタイトな状況が続くのではないか」(同)と見込み、CRは安定供給するために価格改定などを行いつつ、CSMは長寿命化をキーワードに拡販を進めていくとしている。
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