東洋紡の22年3月期連結決算は、売上高が3757億2000万円で前期比11・4%増、営業利益は284億3000万円で同6・6%増、経常利益は230億9200万円で同11・5%増、当期純利益は128億6500万円で同206・2%増となった。
セグメントのうち、フィルム・機能マテリアルは、売上高が1703億円で同11・4%増、営業利益は199億円で同0・7%減となった。工業用フィルムが堅調に推移したが、原料価格高騰の影響を受けた結果、増収減益となった。フィルム事業では、包装用フィルムは、巣ごもり需要が継続しましたが、前年度の火災事故による販売減少や原料価格高騰の影響を受け苦戦した。工業用フィルムは、液晶偏光子保護フィルム「コスモシャインSRF」が、新ラインの稼働により販売を伸ばした。セラミックコンデンサ用離型フィルム「コスモピール」は、新ラインの稼働により、年度前半は堅調に推移したが、年度後半の市場環境の変化により販売は伸び悩んだ。機能マテリアル事業では、工業用接着剤「バイロン」は、エレクトロニクス用途の販売が堅調に推移したものの、原料価格高騰の影響を受けた。また、水現像型感光性印刷版用途の光機能材料は、中国・北米・欧州向けに販売を伸ばした。
23年3月期の連結業績予想については、売上高は4100億円で前期比9・1%増、営業利益は240億円で同15・6%減、経常利益は180億円で同22・1%減、当期純利益は130億円で同1・0%増を見込んでいる。
2022年05月13日