三菱ケミカルホールディングスの22年3月期連結決算は、売上収益が3兆9769億4800万円で前期比22・1%増、コア営業利益は2723億4200万円で同55・9%増、営業利益は3031億9400万円で同538・1%増、親会社の所有者に帰属する当期利益は1771億6200万円(前期は75億5700万円の損失)となった。なお、コア営業利益は、営業利益から非経常的な要因により発生した損益(非経常項目)を除いて算出している。
機能商品セグメントは、売上収益が1兆1363億円で同1417億円増、コア営業利益は787億円で同190億円増。ポリマーズ&コンパウンズサブセグメントにおいては、自動車向け等の販売数量が増加したことに加え、ポリマーズの一部製品において市況が上昇したことにより、売上収益は増加した。フィルムズ&モールディングマテリアルズサブセグメントにおいては、需要の回復に伴いモールディングマテリアルズの自動車向け等を中心に販売数量が増加したことに加え、フィルムズのディスプレイ向け光学用途等が上期を中心に好調に推移したことにより、売上収益は増加した。アドバンストソリューションズサブセグメントにおいては、経済活動の回復に伴い販売数量が増加したこと等により、売上収益は増加した。同セグメントのコア営業利益は、原料価格上昇の影響を受けたものの、自動車向けを中心に総じて販売数量が増加したことなどにより、増加した。
ケミカルズセグメントは、売上収益が1兆2879億円で同3968億円増、コア営業利益は1022億円で同864億円増。MMAサブセグメントにおいては、需要が堅調に推移する中、MMAモノマー等の市況が上昇したことにより、売上収益は増加した。石化サブセグメントにおいては、原料価格の上昇等に伴い販売価格が上昇したことに加え、エチレンセンターの定期修理の影響が縮小したことや需要の回復により販売数量が増加したことにより、売上収益は増加した。炭素サブセグメントにおいては、需要の回復に伴い輸出コークスの販売価格が上昇したことにより、売上収益は増加した。同セグメントのコア営業利益は、石化製品における販売数量の増加と原料価格上昇に伴う在庫評価損益の改善に加え、MMAモノマーや輸出コークス等の市況が上昇したこと等により、増加した。
23年3月期の通期連結業績予想は、売上収益が4兆4360億円で同11・5%増、コア営業利益は2750億円で同1・0%増、営業利益は2770億円で同8・6%減、親会社の所有者に帰属する当期利益は1530億円で同13・6%減を見込んでいる。
2022年05月16日