UBEは5月12日、2022年3月期決算発表会を電話会議方式で開催し、藤井正幸常務執行役員CFOが説明した。それによると、2022年3月期の売上高は6552億6500万円、営業利益は440億3800万円で同70・0%増、経常利益は415億4900万円で同78・4%増、当期純利益は245億円で同6・8%増となった。
セグメントのうち、化学セグメントの売上高は3517億円で同923億円増、営業利益は355億円で同333・4%増となった。化学セグメントでは、新型コロナウイルスの影響からの回復による販売数量の増加および販売価格の上昇、並びにアンモニア工場の隔年の定期修理がなかったことから、増収増益となった。「化学で各部門が好調に推移した事により、過去最高の売上、営業利益を達成した」(藤井CFO)
このうち、合成ゴム事業はタイヤ用途を中心に出荷が堅調に推移したことに加え、ブタジエン市況の上昇等により製品価格が上昇したことから、増収増益となった。「自動車関連が順調に回復し、スプレッドも比較的に回復しつつある」と説明した。
2023年3月期の通期業績予想は、売上高は5100億円で前期比22・2%減、営業利益は345億円で前期比21・7%減、経常利益は310億円で同25・4%減、当期純利益は210億円で同14・3%減を予測した。
このうち、2023年3月期の売上高は、2022年4月よりセメント関連事業を分割し持分法適用関連会社に移管した影響が大きく、減収となる見込み。
また、営業利益、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、機能品セグメントが好調を維持するものの、セメント関連事業分割の影響に加え、樹脂・化成品セグメントにおける原燃料価格上昇等の影響が大きく、減益を見込んでいる。
2022年05月17日