昭和電工は5月20日、合成樹脂エマルジョン「ポリゾール」の販売価格について、6月1日出荷分より値上げすると発表した。
対象製品および値上げ幅は、エチレン―酢酸ビニル系が20円/kg、酢酸ビニル系が15円/kg。
合成樹脂エマルジョン「ポリゾール」は、水を媒体に使用して有機溶剤等を含まないため、環境への負荷が少ない製品として住宅建材・建築・繊維・紙加工など様々な用途に使用されている。
合成樹脂エマルジョン「ポリゾール」のうち、エチレン―酢酸ビニル系製品や酢酸ビニル系製品は主にエチレンや酢酸ビニルから製造されるが、これらの主原料であるナフサおよび酢酸等の価格は、原油市況や需給バランスの乱れ等により上昇が続き、エチレンや酢酸ビニルの価格も上昇している。また、包装材、副資材、物流費等も値上がりしている。
同社はこれまでも、製造や物流の合理化を進めてコストダウンに努めてきたが、これらの外部環境の変動によるコストの上昇は同社の努力のみでの対応が困難であり、今後も製品の安定供給体制を維持するため、同社は価格改定を決定した。