三菱ケミカルホールディングスは5月23日、同社グループのバイオエンプラ「DURABIO(デュラビオ)」が、スズキの「S―CROSS」のフロントグリルに採用されたと発表した。「S―CROSS」は、2021年12月より販売されており、DURABIOがスズキの自動車の外装部品に採用されたのは今回が初となる。
DURABIOは、再生可能な植物由来原料であるイソソルバイドを使用したバイオエンプラで、耐衝撃性、耐候性、耐熱性などの点で、従来の一般的なエンプラよりも優れた性能を有している。また、発色性が良く、着色剤を配合するだけで、光沢のある高度な意匠性を実現することが可能となる。さらに、表面が硬く、擦り傷が付きにくいという特長もあるため、塗装・コーティング工程が不要となり、製造時に発生するVOC(揮発性有機化合物)を低減することができる。これまで、スズキには内装部品として採用されてきたが、今回、外装部品に求められる耐衝撃性および耐候性を向上させることにより採用に至った。
同社グループは、自動車内装意匠部品や、より大型の外装意匠部品へのDURABIOの用途展開を通じて、今後も環境にやさしいクルマづくりに貢献していくとしている。