フコクは5月16日、バッテリーモジュールの性能向上や長寿命に貢献するバッテリーホールドシートを開発し、TOYOTA初のバッテリー電気自動車(BEV)である「bZ4X」に採用されたことを発表した。
フコクが開発したバッテリーホールドシートは、各バッテリーセル間に配置され、充放電時の膨張収縮により発生する力を適切にコントロールすることでバッテリーモジュールの長期信頼性が提供できる。
内燃機関を持たないBEVは、バッテリーが唯一のエネルギー源になる。また、BEVの走行性能や航続距離はバッテリーのエネルギー密度に依存する。バッテリーのエネルギー密度が高くなると、充放電によるバッテリーセルの膨張収縮量が大きくなることが知られており、この膨張収縮を最適な力で拘束することで、バッテリーとして優れた性能を発揮する。フコクはこの最適拘束力を達成するためのバッテリーホールドシートをお客様と共に開発し、実用化に成功した。フコクの得意とする非線形解析技術による形状設計、長期特性を満足させる配合技術、ゴムの特性を最大限活かすことで圧縮特性をコントロールし、バッテリーモジュールの長期信頼性を提供する。
フコクは1953年の創業以来、防振機能ゴム製品やブレーキ関連ゴム製品、ワイパーブレードラバー、その他機能部品で自動車産業の発展を支えてきた。今後も顧客と深い共創関係を構築し、カーボンニュートラルの実現に向けたモノづくりを通じ、電動化対応製品の開発を推進、技術のさらなる深化と新化を追求し続けるとした。