ランクセス、独展示会に出展 加硫用ブラダーなど紹介

2022年05月31日

ゴムタイムス社

 ランクセスは5月30日、ドイツのハノーバーで18日から20日まで開催された展示会「タイヤ・テクノロジー・エキスポ2022」に出展し、汎用性と持続可能性に優れたタイヤ生産のための加硫用ブラダーなどの製品ソリューションを紹介したと発表した。

 今回の展示会での同社の主要テーマは「クリーンで効率的なタイヤ生産」で、18日には、ラインケミービジネスユニットのマーケティング&セールス補助材テクニカルマネージャー、トビアス・ラウターバッハ博士によるプレゼンテーションが行われた。「クリーンで効率的なタイヤ加硫–過去にこだわる必要はない」と題したプレゼンテーションで、ラウターバッハ博士はタイヤ加硫のための近代的で持続可能な方法についての最新動向を紹介した。

 世界最大のゴム添加剤メーカーである同社は、「レノシェイプ」のブランド名で永久的なコーティングによる加硫ブラダーと離型剤技術を提供している。「レノシェイプ」のブラダーは、長寿命化が図れるだけではなく、必要とする材料や作業量を大幅に削減できるため、タイヤを加硫する際のプロセス効率も向上させる。また、このブラダー製品は、自動車用タイヤ、トラック用タイヤ、大型車用タイヤからオートバイ用タイヤまで、あらゆる製品クラスで使用できる。

 永久的な特殊コーティングされたブラダーは、空気圧が低下しても安全に走行できるランフラットタイヤの製造に特に適している。また、タイヤのプレス機でスムーズに成型するために、ブラダーやタイヤインナーライナーのいずれかに通常必要となる離型剤を塗布する必要がない。これにより同社は、タイヤのインナーライナーまたはブラダーに定期的に離型剤を塗布しなければ達成できないブラダーの長寿命化を実現させた。

 ブラダーを使用することで、シリコンオイルを使用する必要がなくなる。これは、タイヤメーカーにとって多くの利点をもつ。タイヤ製造において、シリコンの影響を受けず、加硫工程が損なわれることも少なくなる。タイヤの内面は、通常、レーザーまたは化学薬品を用いて入念に洗浄されなければならないが、ブラダーにより、洗浄工程に必要な労力を軽減することができる。

 

「タイヤ・テクノロジー・エキスポ2022」で発表

「タイヤ・テクノロジー・エキスポ2022」で発表

 

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