ソルベイは6月16日、フッ素系界面活性剤(PFAS由来の加工助剤)を使用しない、新しい高機能テクノフロンパーオキサイド加硫フッ素ゴム(FKM)製品ポートフォリオを発表した。
同社独自の新技術であるNFS(non―fluorosurfactant)テクノロジーは、FKM重合に大きな革新をもたらす。フッ素ポリマー業界のサステナビリティ実現に寄与する技術であり、同社のサステナビリティ戦略「Solvay One Planet」で掲げる目標に沿ったものとなっている。
同社マテリアルズセグメントのGeorges Houtappel副社長(自動車事業担当)は、「ソルベイはパーオキサイド加硫FKMにおいて業界で最も幅広い製品群を展開しており、テクノフロンは市場で良く知られるブランドとなっている。このたび発表した独自の新しい重合テクノロジーは、ソルベイの生産能力と技術開発の両面におけるリーダーシップを示すものであり、サステナブルな未来を実現するという当社の取り組みを裏付けるものとなっている」とコメントしている。
同社は世界発売に先立ち、お客様からNFSテクノロジーを用いた製品を評価してもらえるよう、2022年下半期からパーオキサイド加硫FKM新製品のサンプリングを開始する。また、2024年第1四半期までに、テクノフロンFKMに対するNFSテクノロジーの適用を目指している。
パーオキサイド加硫FKMは、自動車や航空宇宙、石油・ガス、化学プロセス、電子機器、ヘルスケアなどの業界において、高い性能が求められるアプリケーションの鍵となる。代表的な部品として、シール、ガスケット、Oリング、ホースなどがある。