東ソーは6月16日、同社グループのトーソー・SMDが、スパッタリングターゲット製造設備の生産能力増強を決定したと発表した。
同計画の立地は米国オハイオ州にあるトーソー・SMD場敷地内で、対象設備はスパッタリングターゲット製造設備一式、生産能力は約倍増(現有能力比)となる。投資額は約100億円で、着工は2021年7月、完工は2025年7月予定となっている。
同社の高機能材料事業で取り扱うスパッタリングターゲットは、半導体・フラットパネルディスプレイ・太陽電池などのエレクトロニクス分野における薄膜形成材料として使用されており、今後もさらなる需要の拡大が見込まれている。同社は、半導体市場における薄膜形成材料の供給能力不足を受けて、2021年7月に生産能力増強に着手している。その後、想定を超える需要拡大が見込める状況となったことから、生産能力をさらに増強することで、高まる顧客要請に対応し、安定供給体制の確立を図っていく。
同社グループは、同計画の実施により、旺盛な需要の拡大に対応するとともに、今後も高機能材料事業の収益力強化を図っていくとしている。