7月以降も値上げ続々 原料高で再値上げ不可避か

2022年06月24日

ゴムタイムス社

 22年下半期もゴム・樹脂業界では値上げが続きそうだ。ナフサ価格の高騰が続いている上、ユーティリティコストや物流費なども値上がり傾向で推移しており、合成ゴムなど原料メーカーに加え、工業用ゴム製品メーカーでも再値上げを打ち出す動きが広がっている。

 日本ゼオンは、合成ゴムと合成ラテックスについて7月1日納入分から値上げする。合成ゴムではESBRが20円/kg、BRが35円/kg、NBRが50円/kg、PBが50円/kg、ECOが90円/kg、CMがポリマー価格改定幅及び副資材の価格改定幅に従って改定する。また、合成ラテックスでは、SBRラテックスが70~120円/kg、NBRラテックスが70~90円/kgとなっている。
 なお、合成ゴムではENEOSマテリアルが6月1日納入分からエラストマーやラテックス製品の価格改定を実施している。改定幅はESBR20 円/KG以上、NBR20 円/KG以上、BR20 円/KG以上、RB20 円/KG以上、IR70 円/KG以上、 TR/SIS 25 円/KG以上、SSBR25 円/KG以上、 IIR30 円/KG以上などとなっている。
 その他の原料メーカーでは、クラレが7月1日出荷分よりイソプレンケミカル関連製品の価格をグローバルで20~35%値上げする。デンカは7月1日納入分からスチレンモノマーでプラス6円/kg値上げを実施する。
 東海カーボンは7月から全てのファインカーボン製品(同社グループ会社のファインカーボン製品を含む)で10%の値上げを実施する。クレイトンポリマージャパンはこのほど、クレイトン製品について7月15日納入分より価格改定を実施すると発表した。適用製品群はクレイトンGSEBS、SEPSで、価格改定幅は45円・kg値上げとなっている。
 ホースやゴムシートなど工業用ゴム樹脂メーカーからも値上げのアナウンスが相次ぐ。「原材料価格の上昇は今後も収まる気配がない」との見方が

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