TOYO TIREは7月7日、コミュニティバス専用スタッドレスタイヤの新商品「M937(エムキュウサンナナ)」を9月1日より国内市場で発売すると発表した。発売サイズは1サイズ、価格はオープン価格。
新商品のM937は通年での使用を考慮して開発したコミュニティバス専用スタッドレスタイヤ。
タイヤが路面に接地するトレッド面全体の幅を広く確保し、大型のブロックを配置することで、タイヤにかかる負荷を分散させてゴムの過度な動きを抑制している。
この結果、耐摩耗性能が向上し、推定摩耗ライフが当社従来品(M935)比で38%向上。また、縦方向に刻まれた溝の幅を広げることにより、雪が目詰まりすることを防ぐとともに、サイプと呼ばれる細かい溝をトレッド面のブロックに高密度で配置することによって、積雪や凍結した路面における走行性能を確保した。
コミュニティバスは、これまで公共交通機関が整備されていなかった地域における新たな移動手段としての運用や、大型路線バスの通行が困難な区間などにおける交通ネットワークの補完といった目的で地方自治体や大手バス事業者が導入しています。国土交通省の調査では、導入事例数が2009年から10年間で約1・5倍増加している。
コミュニティバスは一般の路線バスに比べて狭い道路を走行するため、低速での発進、信号の無い交差点での停止や右左折も頻繁に行う。タイヤにかかる負荷の大きい使用環境となることから、偏摩耗の発生や摩耗促進による早期交換の課題を抱えているバス事業者も多く存在する。
また、降雪が少ない地域であっても、突然の積雪時における走行安全性を確保するため、スタッドレスタイヤを装着するバス事業者が増加している。夏タイヤから履き替える場合は、2種類のタイヤを準備するコストのほか、交換作業や保管などのメンテナンスも課題となる。一方、スタッドレスタイヤを使い続ける場合は、摩耗が促進されて1年を通して使用できないケースも散見されている。同社は今後もお客様の潜在的なニーズにお応えする商品提供を通じ、課題解決に貢献していくとしている。
2022年07月08日