三洋化成工業は７月11日、タイの関係会社サンヨーカセイ（タイランド）リミテッドのラヨーン工場（タイ・ラヨーン県）で建設中であったプラスチック用帯電防止剤「ペレスタット」「ペレクトロン」シリーズの生産設備の稼働開始に伴い、８日に開所式を行ったと発表した。
新プラントへの投資額は約34億円で、生産能力は１５００ｔ／年となり、日本、タイの合計生産能力は４７００ｔ／年となる。
プラスチックに添加して半永久的に帯電を防止する帯電防止剤「ペレスタット」「ペレクトロン」シリーズは、静電気によるホコリの付着やさまざまな障害（電子回路の破壊、電化製品の誤作動）、事故（火災、爆発）などを防止する目的で幅広く用いられている。近年、電子機器・精密部品の包装・搬送材料用途を中心とした需要増に加え、防爆用途など用途の拡大も進んでいる。同社はこれらの需要拡大に対応するべく、グローバルな生産体制を構築し、安定供給に努めていく。
サンヨーカセイ（タイランド）リミテッドは、本社をバンコク市に置き、ラヨーン県に工場を構え、２００１年３月に本格商業生産開始した。界面活性剤、製紙用化学品、塗料・インキ用樹脂、繊維用化学品などの製造販売を行っている。同社は、将来的にグループの主力生産拠点となるよう、今後も積極的に投資を行っていく予定としている。
新プラントの外観
開所式の様子
