三菱ケミ、キレート剤値上げ 7月18日出荷分より

2022年07月20日

ゴムタイムス社

 三菱ケミカルホールディングスは7月15日、キレート剤(エチレンジアミン四酢酸(EDTA)・ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA))について、7月18日出荷分から価格改定を実施することとし、各需要家との交渉に入ったことを発表した。

 価格改定品目及び改定幅は、EDTA類は国内向けが100円/kg以上、輸出品が740ドル/トン以上、DTPA類は国内向けが180円/kg以上、輸出品が1300ドル/トン以上。

 キレート剤は国内の洗剤や肥料向けの需要が堅調に推移し、海外では水処理用途を中心に需要が伸張している。一方、供給面では、足元の原油価格上昇に伴い直近の国産ナフサ価格は80000円/KLを超えるレベルで推移している。これを受けてEDA・苛性ソーダ・ホルマリンなどのキレート剤の原料価格が大幅に上昇している。加えて梱包材料、物流費等の諸経費の上昇、近年の働き方改革や設備安全への要求の高まりから製造コストは上昇しており、採算が悪化しているとしている。
 同社グループは生産の効率化などによるコスト低減努力を続けているが、現在の原料価格の上昇は自助努力で吸収できる範囲を超えており、このコスト上昇分を価格に転嫁せざるを得ないと判断し、価格改定を実施した。

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー