ダウは7月22日、同社と、高度なプラスチックリサイクルソリューションの世界的パイオニア企業であるミュラテクノロジーが21日に、世界のプラスチック廃棄物問題の解決に向けたパートナーシップの次の取り組みとして、米国と欧州に全体で年間60万tとなる、世界規模の12万tクラスのアドバンスドリサイクル施設を複数建設することを発表したことを発表した。
ミュラのHydroPRSプロセスを活用する英国ティーサイドにおける世界初の工場は、2023年の稼働が予定されている。同工場の年間2万t規模の生産ラインにより、100%リサイクルされた原料が同社に供給される。今回のパートナーシップの拡大により、供給量が大幅に拡大し、2030年までに60万tのアドバンスドリサイクル能力を世界に展開することが可能になる。
同社の広範なグローバル基盤は、米国と欧州における複数のプロジェクトを通じて、ミュラの技術のスケールアップを可能にする。これらの計画には共同設置の可能性も含まれており、ミュラの工場に大きな統合効果をもたらす。
今回の発表は、ミュラの革新的なHydroPRS(熱水プラスチックリサイクルソリューション)アドバンスドリサイクルプロセスの急速なスケールアップにおける重要なマイルストーンとなる。この技術は、これまで「リサイクル不可能」とされてきた軟質プラスチックや多層構造プラスチックを含む、あらゆる形態のプラスチックをリサイクルすることができる先進的なリサイクルプロセスとなる。
同社は、ミュラが製造する循環型原料の主要需要家として、このパートナーシップにおいて重要な役割を担う。この循環型原料は、現在埋め立てまたは焼却されているプラスチック廃棄物から得られるもので、化石由来原料への依存度を減らすものとなる。同社は、新しいバージングレードのプラスチック開発のためのリサイクルプラスチック原料を生産できるようになる。同社は、同社とミュラが協力することで、世界のサプライチェーンにおけるプラスチックの再循環を実現し、プラスチックのサーキュラーエコノミーを推進、プラスチック廃棄物の価値を高めることに貢献していくとしている。