信越ポリマーの２０２３年３月期第１四半期決算は、売上高は２５２億２６００万円で前年同期比19・９％増、営業利益は34億７０００万円で同55・０％増、経常利益は39億７３００万円で同67・５％増、四半期純利益は27億３００万円で同49・１％増となった。
電子デバイス事業の売上高は56億円で同０・０％増、営業利益は３億６８００万円で同８・９％増となった。同事業では自動車産業の部品調達不足等により、自動車関連入力デバイスの出荷が伸びず、全体として売上は前年並みとなった。
入力デバイスは、薄型ノートパソコン用タッチパッドの出荷は堅調だったが、自動車向けキースイッチの出荷が伸び悩み、全体として売上げは前年並みにとどまった。
ディスプレイ関連デバイスは、液晶接続用コネクター及び視野範囲／光路制御フィルム（ＶＣＦ）の出荷が堅調に推移して、全体として前年並みの売上となった。
コンポーネント関連製品は、電子部品検査用コネクター及び自動車用ワイパーの出荷が堅調に推移して、売上は増加した。
精密成形品事業の売上高は１１４億２０００万円で同23・３％増、営業利益は26億９２００万円で同66・３％増。同事業では半導体関連容器やＯＡ機器用部品、シリコーンゴム成形品の好調な出荷が続き、全体として売上は前年を大幅に上回った。
半導体関連容器は、半導体産業の旺盛な需要を背景に３００ｍｍウエハー用出荷容器などの出荷が好調に推移し、全体で売上を大幅に伸ばした。
ＯＡ機器用部品は、主力のレーザープリンター用ローラの出荷が順調に伸びて、売上は大幅に増加した。
キャリアテープ関連製品は、微細電子部品用の出荷が伸び悩み、売上は横ばいだった。
シリコーンゴム成形品は新型コロナウイルス感染症患者の減少により通常の手術が増加し、主力のメディカル関連製品の出荷が回復し、全体として売上を伸ばした。
通期業績予想については、売上高は１０８０億円で同16・６％増、営業利益は１２０億円で同23・３％増、経常利益は１２５億円で同23・４％増、親会社株主に帰属する当期純利益は88億円で同39・５％増を見込んでいる。
