グッドイヤー、共同で参画 商用事業用の月面探査車開発

2022年07月29日

ゴムタイムス社

 ザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニーは、米国ロッキード・マーティン社と共同で、月面探査車のタイヤ開発に参画すると発表した。クレーターに覆われ、極端な温度差とともに地球上の6分の1の重力という厳しい条件下での走行を可能にするタイヤ開発の伝統を継承し進んでいく。同社はこれまで、53年前に人類初の月面着陸に成功したアポロ11号を象徴とするNASAのアポロ計画に、重要な製品の供給をしてきた。

 アポロ計画以来、同社はNASAとともに革新を続け、月面探査車用のタイヤ設計技術を進歩させてきた。今回の民間企業によるチームでは、月面における商用車事業を世界で初めて確立させる狙いがある。その中で同社は、月面横断に欠かせない非常に重要なタイヤに関する幅広い知識と技術を提供することができる。

 同社は、マイクロモビリティ、自動運転シャトルや乗用車などに採用している高度なエアレスタイヤ技術を応用し、月面の厳しい条件下での走行を可能にするタイヤ開発に取り組んでいる。両社は既に月面土壌を想定したテストに着手している。

 グッドイヤーグローバルオペレーション担当兼最高技術責任者シニアバイスプレジデントのクリス・ヘルセル氏は、「月面のような極端に厳しい環境下でも対応できるタイヤの開発から生まれる成果はすべて、地球上におけるより高性能なエアレスタイヤの開発に役立つ。また、これは、どんな条件下でも移動を可能にするという私たちの最終的な目標に通じるものとなる。このような冒険とモビリティの世界に大きな一歩を踏み出せる偉大なパートナーとともに、その歴史を作っていくことは、私たちにとって重要であるとともに、大変光栄に思っている」とコメントしている。

 

月面探査車のタイヤ開発に参画

月面探査車のタイヤ開発に参画

 

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