積水化学、新ブランド立上げ バイオマス材料用いた粘接着剤

2022年08月05日

ゴムタイムス社

 積水化学工業は8月4日、同社とH.B.Fuller Companyの合弁会社である積水フーラーが、サステナビリティに貢献する接着剤の新たなブランド「SFグリーンメルト」(商標出願中)を立ち上げ、2022年9月から製品サンプルを提供、同年10月から発売すると発表した。

 持続可能な社会の実現が世界共通の目標となり、接着剤についても環境への配慮が求められている。そういったニーズに向けた取り組みの第一歩として、同社は石油由来原料と比べて環境負荷が少ない再生可能資源であるバイオマス原料を用いた接着剤の研究開発を進め、実用化させた(CO2削減量は製品1tあたり100~600kg)。

 積水フーラー材料選定基準に資する原料探索に時間を要したが、コスト面および物性面で高品質なバイオマス原料の安定調達に目途がついた。また、長年蓄積した積水フーラー材料設計技術により、従来の石油由来原料100%の製品と遜色ない製品を開発することができた。同製品は、外装にあたる段ボールにも古紙100%白系ライナー紙を用いて環境に配慮している。同社は、新ブランド「SFグリーンメルト」の発売を通じて、持続可能な社会の実現に貢献するよう引き続き取り組みを進めていく。

 「SFグリーンメルト」は日本有機資源協会の「バイオマスマーク認定」を取得している。「SFグリーンメルト8885」(認定番号No.220039)は、低温塗工設計によりエネルギーコストの低減に寄与、段ボール封函用途に推奨される。「SFグリーンメルトJM―6179ZP」(認定番号No.220026)は、低温~高温まで幅広い温度範囲でバランスの良い粘着特性となっている。「SFグリーンメルトJM―6086」(認定番号No.220040)は、FDA175・125適合原料を使用、食品向けラベル用途に推奨される。

 積水フーラーでは、「バイオマス」をコンセプトとした商品開発を進め、「SFグリーンメルトシリーズ」として事業展開を進めていく。2025年度に「SFグリーンメルトシリーズ」を含むサステナビリティに貢献する商品での売上高3億円を目指すとしている。

 

「SFグリーンメルト」シリーズを発売

「SFグリーンメルト」シリーズを発売

「バイオマスマーク認定」を取得

「バイオマスマーク認定」を取得

 

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