マテリアル事業は増収増益 ダイセルの4~6月期 

2022年08月19日

ゴムタイムス社

 ダイセルの23年3月期第1四半期連結決算は売上高は1279億8100万円で前年同期比14・9%増、営業利益は129億8900万円で同6・8%減、経常利益は154億4700万円で同1・4%増、四半期純利益は89億300万円で同27・5%減となった。
 セグメント別にみると、エンジニアリングプラスチック事業の売上高は587億4400万円で同14・1%増、営業利益は65億7000万円で同8・1%減となった。
 ポリアセタール樹脂、PBT樹脂、液晶ポリマーなどのポリプラスチックスが直轄する事業は、自動車、スマートフォンなどの需要回復により販売数量が大きく増加し増収となった。ABS樹脂、エンプラアロイ樹脂、フィルム、水溶性高分子などのダイセルミライズが直轄する事業は、中国のロックダウンの影響を受けたものの、原燃料価格上昇に伴う販売価格の是正などで増収となった。
 マテリアル事業の売上高は346億6100万円で同22・5%増、営業利益は48億6400万円で同11・0%増となった。
 酢酸は、定期修繕に伴う販売調整や、前期高騰した酢酸市況の軟化により減収となった。酢酸誘導体は、酢酸エチルの販売数量増加などにより増収となった。アセテート・トウは、前年同期の減収要因であった会計基準変更の影響が無くなったことに加え、物流混乱に伴う顧客での在庫確保などにより販売数量が増加したことや為替の影響により増収となった。カプロラクトン誘導体やエポキシ化合物などは、ポリウレタン向けや電子材料用途などの需要が好調に推移し販売数量が増加したことや、原燃料価格上昇に伴う販売価格の是正などにより増収となった。
 23年3月期通期の連結業績予想については、売上高は5400億円で前期比15・4%増、営業利益は465億円で同8・3%減、経常利益は485億円で同15・3%減、当期純利益は370億円で同18・4%増を見込んでいる。

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