イソプレンは増収減益 クラレの1~6月期

2022年08月16日

ゴムタイムス社

 クラレの22年12月期第2四半期連結決算は、売上高が3580億4000万円、営業利益は380億8900万円、経常利益は378億9600万円、四半期純利益は242億700万円となった。なお、第1四半期連結会計期間の期首から「収益認識に関する会計基準」等を適用しているため、、対前年同四半期増減率は記載していない。
 セグメントのうち、イソプレンは売上高が319億500万円(前年同期は304億6200万円)、営業利益は24億7700万円(同32億7800万円)となった。 イソプレン関連では、ファインケミカル、エラストマーともに需要は堅調だったものの、一時的な原料調達難の影響を受け販売量が減少した。
 耐熱性ポリアミド樹脂「ジェネスタ」は、自動車向けで半導体などの部材不足や中国ロックダウンの影響を受け販売量が減少。電気・電子デバイス向けは需要は堅調だったものの、一部生産設備不具合による生産減や物流混乱の影響を受け販売量が減少した。
 ビニルアセテートは、売上高が1854億4000万円(前年同期は1484億2600万円)、営業利益は336億1700万円(同251億8000万円)。ポバール樹脂は米国子会社の一部生産設備の不具合による停止や物流混乱の影響を受け販売量が減少した。光学用ポバールフィルムは、液晶パネルの在庫調整による影響が懸念されたものの、前年同期並みの出荷となった。
 また、テレビ用パネルサイズ大型化のニーズに対応するため、倉敷事業所での設備投資を決定した。高機能中間膜は、PVBフィルムで自動車生産減や中国ロックダウンによる物流逼迫の影響を受けて販売量が減少した。水溶性ポバールフィルムは、洗濯用及び食洗器用個包装洗剤向けの販売が拡大した。EVOH樹脂「エバール」は好調な食品用途が自動車用途の減少を補い、全体の販売量は増加した。
 22年12月期通期業績予想は前回予想から売上高を上方修正する一方、利益は据え置いた。それによると、売上高は7400億円(前回予想は6800億円)、営業利益は780億円、経常利益は750億円、当期純利益は450億円を見込んでいる。

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