バイオベース製品認証取得 DICのポリエステル系可塑剤

2022年08月16日

ゴムタイムス社

 DICは8月8日、同社のバイオマス度100%のポリエステル系可塑剤「グロビネックス W―1810―BIO」が、米国農務省(USDA)のバイオプリファードプログラムに基づくバイオベース製品認証を、2022年6月に取得したことを発表した。

 バイオプリファードプログラムは、USDAが植物由来原料であるバイオマス製品の市場拡大の支援を目的に運用する認証制度で、USDA認定機関がバイオマス度の試験を実施し規定値を超える製品に対して、バイオベース製品認証の証明となるラベルの使用を許可する。

 可塑剤は、塩化ビニル樹脂をはじめとする各種樹脂に柔軟性など優れた特性を付与する添加剤で、自動車内装材や電線被覆材、服飾雑貨類、食品接触材料など日常的に使用される各種製品から工業製品など幅広く使用されている。

 「グロビネックス W―1810―BIO」は100%植物由来原料から製造されたポリエステル系可塑剤で、同製品はポリエステル系可塑剤の特長である耐油性や非移行性などの基本性能を完全に充足し、従来の石油由来原料の可塑剤とのスムーズな代替が可能となっている。また、従来品から置き換えることで、最終製品のCO2排出量削減に貢献すると共に「安全・安心」を担保する。同製品はUSDAのバイオベース認証のほか、日本有機資源協会が認定する「バイオマスマーク(バイオマス度100%)」の認証も取得している。

 同社は今回の認証取得により、米国や欧州、中国などの地域で環境配慮型製品としての評価が高まることで、自動車、電子・電気、アパレル、玩具、コンシューマー分野など幅広い業界での採用拡大を目指す。

 同社グループは、長期経営計画「DIC Vision 2030」におけるサステナビリティ戦略として、サステナブル製品の拡大、CO2排出量削減の推進、サーキュラーエコノミーへの対応を3つの柱に掲げている。2050年のカーボンニュートラル社会の実現を目指し、今後もバイオベースのポリマ製品などサステナブル製品の開発と拡販を加速するとしている。

 

USDAのバイオベース製品認証ラベル

USDAのバイオベース製品認証ラベル

 

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