住友理工は8月9日、「持続可能な天然ゴムのためのグローバルプラットフォーム(GPSNR)」に7月25日に加盟したと発表した。
GPSNRは、タイヤメーカーや自動車メーカー、商社など天然ゴムを取り扱う企業が参画して2018年10月に設立された国際的なプラットフォームで、現在、200以上の会員で構成されており、世界の天然ゴム需要の55%以上を占めいる。会員各社は社会・環境・経済の各観点から、持続可能な天然ゴムのバリューチェーンの維持・向上に努めている。
同社グループは、世界トップシェアを誇る自動車用防振ゴムをはじめ、幅広い用途向けに、防振ゴムやホース、事務機器向け精密部品、免制震デバイスなどのさまざまなゴム製品を製造・販売している。同社グループがグローバルで使用している原料ゴムは主なもので十数種類あり、このうち天然ゴムだけで4割以上を占める。高品質な製品を将来にわたって安定的に供給するためにも、天然ゴムの持続可能な調達が不可欠となる。
天然ゴムは70%がタイヤ向けに消費される一方で、その生産量の85%が小規模農家によって支えられている。環境面では森林破壊・資源管理・生物多様性の喪失、社会面では労働者の人権・ジェンダーギャップ・土地の争奪、経済面では低賃金・低価格など、多くの問題を抱えており、こういった背景を踏まえ、同社グループは、天然ゴムのトレーサビリティや調達の持続可能性を確保していくためにも、GPSNRのポリシーに賛同し、加盟することが必要と判断した。
同社グループは、「人・社会・地球の安全・快適・環境に貢献する企業」を目指すべき企業像に掲げ、サステナビリティ経営を進めている。あらゆるステークホルダーから信頼・支持される企業への変革を図り、社会課題解決に対する責任を着実に果たしていくとしている。